「もう辞めたい!」「退職したい!」と思っているのに関わらず、なかなか退職できない看護師・・・意外に多いです。そしてそういう人ほど、ブラック病院で働いていたり、人手不足で過酷な労働を強いられていたり、と一刻も早く退職しなければ心も体も潰されてしまう、というくらい深刻な方が多い傾向にあります。
今回は、そんな「退職できない」と思っている看護師さんを悩みから解放したいと思います^^
「退職できない」と思い込んでいる理由とは
- 上司から退職を拒否される
- 残る人達に迷惑がかかるぞ、と言われる
- 奨学金を理由に辞められない
- 退職するなら違約金を請求すると言われる
どうでしょう?あなたもこのような理由で退職を諦めたり、体に無理をしながら頑張って続けていませんか?
もちろん、続ける事は悪いことではありません。短い期間で転職を繰り返す事は決していいことではないので、自分の中で覚悟ができれば、続ける事も一つの選択肢です。
しかし正しい知識がないまま、病院側の都合に振り回され、「退職したいのにできないのか・・・」と諦めるのはやめましょう!!
実際はどうなの?
では、本当に上記のような理由で退職できないのでしょうか?
- 上司から退職を拒否される
- 残る人達に迷惑がかかるぞ、と言われる
→どんな立場の方でも退職の拒否をすることはできないですし、残る人達に迷惑がかかるというのも、そもそもの環境がおかしいだけであって引き留めの理由にもなりません。
あなたには「病院(勤務先)を辞める権利」があります。そのため、病院に対して、2週間以上前に退職の意思表示をすることで、法律上あなたは退職することが可能です。
もちろん、円満に退職する為には最低1ヶ月以上前に伝えた方がいいですが、法律的には可能である事を知っておくといいと思います。
プラスαの知識として、退職を確実なものにするためにも、退職の意思表示は、形に残しておくことをお勧めします。
退職届を配達証明付き内容証明郵便で送る、という方法もありますが、ちょっと手間ですよね。メールでも十分に退職の意思表示の証拠になりますので、口頭で伝えた後に、メールでも送っておけばバッチリです。
もう少し補足すると「退職願」と「退職届」は全く趣旨が違います。いきなり「退職届」を出すと反感を買ってしまう事もあるので、まずは「退職願」を提出し、受け取ってもらえない、引き留められる、と言った場合に「退職届」を出すようにしましょう。
- 奨学金を理由に辞められない
→ 奨学金の返済が終わるまでは辞められない、と思うのも無理はありません。
しかし、労働基準法では、会社や労働者の就労を強制するような「経済的な足止め」を行うことを禁じています。(労働基準法16条)従って、病院は奨学金を理由に退職を拒否する事はできないのです。
残った奨学金は、分割にしてもらったり、転職先の病院が立て替えてくれる場合もあります。
- 退職するなら違約金を請求すると言われる
→看護師の都合で退職することに対して、違約金や損害賠償を求める契約を締結することは、法律上禁止されています。従って違約金を支払う必要はもちろんありません。
このような事を言って看護師が退職する事を回避しようとするのは典型的なブラック病院の証拠です。怖がる事なく、はっきりと退職の意思を伝えましょう。
最後に
いかがでしたか?
法律の面から正しい知識を持っておけば、いくら脅されたとしても冷静に対処できるのではないでしょうか。
それ以前に、「退職できない・・・」と一人で悩む事がなくなりますよね。
退職するのか、しないのか、の決定権は自分自身が持っているという事です。
どうしても仕事柄、自分の事を後回しにしがちの看護師さんですが、退職に関しては自分の事を一番に考え、行動するようにしてくださいね。