厚生労働省の平成28年衛生行政報告例(就業医療関係者)によれば、平成28年の就業看護師は114万9,397人。
うち男性看護師は8万4,193人、女性看護師は106万5,204人となっています。
男性看護師の数は平成18年には3万8,028人だったので、この10年で倍以上に増えています。
とは言え、まだまだ圧倒的に女性が多い看護師社会。今回はそんな中で奮闘する男性看護師さんの悩みについてまとめました!
男性看護師特有の悩みとは
①職場で肩身が狭い
②上司・部下との関わりが難しい
③活躍できる診療科や現場が限られる
④力仕事やハードな仕事を任されがち
⑤患者さんからの偏見
①職場で肩身が狭い
男性看護師が増えてきた、とは言え配属先では、男性看護師が一人の場合も多々あります。そしてまだまだ病院側の設備が整っていないのも事実。更衣室が女性用しかなかったり、休憩室でも寛ぎにくかったり、と肩身が狭い思いをする男性看護師も少なくありません。
総合病院や大学病院など大きな基幹病院などでは、以前より随分と改善されているようですが、中小病院になってくるとまだまだ充分と言えません。
②上司・部下との関わりが難しい
一般の職種と違って上司も部下も女性が大半。上司の世代だとなかなか男性看護師を育ててきた人も少なく、同じように評価をしてもらえない、アドバイスをもらえない、となかなか人には言えない悩みがあるようです。
また通常の看護業務も、男性看護師と一緒に組みたくない、やりにくい、と思っている女性看護師も多く、悩みの原因となっているようです。
③活躍できる診療科や現場が限られる
男性看護師を歓迎する診療科は増えていますが、依然として男性がなかなか就業できない現場も少なくありません。
たとえば、産科・婦人科は女性看護師しか採用しない所も多いですし、助産師資格は男性看護師の取得が認められていません。
一般的には体力が必要な診療科は男性看護師は重宝されるのですが、療養病棟は難しい傾向にあります。
添乗看護師(ツアーナース)でも男性看護師は採用されにくいといわれています。
④力仕事やハードな仕事を任されがち
もちろん、これらをプラスにとってやりがいを感じる人もいますが、どうしても同じ条件で働いていても男性看護師には力仕事が任されやすく、トランス要員だったり、夜勤なども多くされるなど、ハードな仕事を回されやすいのが現実のようです。
⑤患者さんからの偏見
男性看護師が増えてきた、とはいえここ10年足らずの事。まだまだ患者さん側の偏見も多く、「女性看護師しか担当しないでほしい」と言われてしまう事も。また、患者だけでなくご家族からの偏見もあるようです。
ある程度覚悟していたとしても、やはり露骨に嫌な態度を患者さんに取られてしまうと精神的にダメージを受けてしまいますよね。
男性看護師が求められる診療科とは
24時間365日緊張感が求められる救急外来やオペ室、精神科病棟などは男性看護師の需要がとても高いです。
最近では、透析室や、整形外科・リハビリ病棟なども人気ですし、 訪問看護の現場でも男性看護師が増えてきています。
ゆくゆくは経営者として手腕を発揮される方々もいらっしゃいます。
女性看護師との業務の住み分けができて、患者や周りからの男性女性の偏見も少なく、逆に体力的な面で有利になることが理由にあげられます。
まずはこういった診療科からスタートすると男性看護師としてのキャリアを積みやすいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
男性看護師特有の悩みは理解いただけましたでしょうか?
最初はなかなか馴染めず大変な思いをするかもしれませんが、最終的には男性看護師の方が平均年収は高くなる傾向もあります。どうしても結婚や出産で間があいてしまう女性看護師に対して、キャリアを継続できるからです。
また男性看護師さんに助けられた!と言う女性看護師も多く活躍の場は確実に増えてくると思います。それに伴って福利厚生も充実してくるでしょう。
男性看護師が多くいる病院では男性看護師のコミュニティーもあるようですので参加するのも良いかもしれませんね。
無理に女性看護師同士の人間関係に入ろうとせず、適度な距離感を保ちつつ自分のポジションを築いていければいいですね。
頑張れナースマン!!
メディカルCOCOはナースマンを応援してます!!^^