看護師に必要な資質として「責任感」が挙げられる事って多いですよね。
日本看護協会が作成している「看護師の倫理綱領」の中には
・看護師は、看護実践および、継続的学習による能力の維持に関して、個人として責任と責務を有する。
という記載もあります。実際に、看護師さんはとても責任感が強いなぁと関心させられる事が多いです。
ただそんな「責任感」にも、必要な責任感と、自分を苦しめてしまう必要のない責任感があるのはご存知ですか??
看護師として必要な責任感とは
看護師だけではなく、いち社会人として、一つ一つの仕事に対してきちんと責任感を持つことは当然です。
しかし、看護師の場合は特に簡単な仕事、些細な仕事であっても、適当に行ってしまうとそれが大きな事故に繋がってしまう可能性があります。
そして、一つのミスが人命に関わる可能性があります。”命に対する責任”これが看護師に最も必要な責任感です。
またミスが人命に繋がるからという理由だけではなく、一人の患者に対して責任感を持って看護にあたることは、看護師として基本的なことでもありますよね。
そして、継続的に看護師としての能力を維持・増進していくことや、自分や相手の力量を正しく判断することなども看護師人生を通じて常に必要とされる責任(感)と言えるでしょう。
看護師に必要のない責任感とは
「必要のない責任感なんてある?!」と思われたとても責任感の強い方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう方ほど無意識に責任感に囚われ視野が狭くなっていませんか?
責任感の強い看護師さんほど抱えやすい悩みが「自分が辞めると周りが困ってしまう」「ただでさえ人手不足なのに辞められない」というような退職にまつわる悩みです。
責任というのはあくまで相対的なものですよね。人によって感じ方も違います。自分では責任を取っているつもりでも、独りよがりの場合もありますし、その逆もしかり。
「自分が頑張らないと」という責任感は、この場合必要ないのです。
あなたが頑張っていることで健全な人員配置をしてもらえないままになっているかもしれません。他の人により負担がかかっているかもしれません。
何より、『責任感』という名の下、自分自身の体を酷使していませんか?
本当に責任を取らないといけないのは誰・・・?
「自分が辞めると後が回らないのでいつ辞めれるか分からない」という話を聞きます。本当にそういう状況なのだとは思いますが、人手が足りていない、という現状を改善しなければいけない責任があるのは誰でしょう。
決して、現場で働いている看護師さんではありません。院長、事務長、人事部・・・を始めとする管理側の責任です。
頭では理解していても、目の前に患者さんがいるとやらざるを得ない、とは思います。しかし、その状況を体調を崩すまで続けるのは、決して責任感ではありません。
それぞれのタスク事に誰に責任があるのか、を整理してみるといいかもしれません。自分が責任を持つべき仕事が何か、客観的に考えてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
「辞めても、なんとかなっている」という経験をした方も多いのではないのでしょうか?
自分がいないと!と思っているのは案外自分だけだったりするのです。
必要な責任感はどんどん発揮していいですが、必要のない責任感のせいで自分の将来を閉ざす必要はありません。