今週、東京ビックサイトで開催されていた『HOSPEXジャパン2018』(病院・福祉設備機器の専門展示会)に医療業界の勉強を兼ねて参加してきました。
その中で受講した講演会が、仕事としてというより、とてもとても心に響く内容だったので、COCOだけの話としては少し重いテーマですが、共有させて下さい。
健康寿命と平均寿命のギャップについて
講演会自体は、「これからの在宅医療について〜チーム連携、他職種連携を進めるマネジメント〜」というテーマで、医療法人社団悠翔会の佐々木理事長が登壇されました。
(私が心に残った内容は、このテーマとは違う部分かもしれませんが個人的な意見としてご容赦ください)
最初の質問が「皆さん、自分がどのように死ぬか想像出来ていますか?」でした。一瞬会場も騒めきましたが、
「現在の日本では、老衰で亡くなる方が5%、突然死が15%、残りの80%もの人が病気を繰り返しながら弱っていき、最後の10年間は寝たきり+認知症で終わるんですよ」と。
・・・データ結果を聞くとそうなんだろうな、と思っても、じゃ自分が寝たきりになっているイメージは確かに描いていませんでした。
国としても、医療費の増加を食い止める為に、健康寿命を延ばす対策を取り、平均寿命とのギャップを縮めようとしたそうです。その結果、健康寿命は男女共2年も延びたそうです。
しかし、その分平均寿命も延びたそうです。
そう、ギャップは縮まらなかったのです。
という事は、いくら元気に年をとっても、最後の10年程度はどんな人も、寝たきりになるし、認知症にもなるんだ、という事です。この事実を受け入れ、老後をどう過ごすのかが大切、という事なんですね。
本当に治療が必要なのか、を考えてみる
「85歳以上の8割の方が認知症という事は、それはもはや病気ではなくその年代では普通、という事ですよ。筋力は落ちるし、血圧が下がるのも当たり前。それを一つずつ治そうとするから、薬漬けになってしまうんです。」
この言葉を聞いた時、色々な科から処方された10種類以上の薬を飲んでいる父の姿を思い出し、激しく同意😞
高齢者の場合、治療をしても残りの寿命は大きく変わらない、という研究結果も出ているそうです。
「痛い思いをして治療を続けるよりも、残りの人生をどう過ごすのかを、もっと日本人に考えて欲しい」とおっしゃっていました。そして、それが在宅医療が目指すものなのだ、と。
歳を取ってからこそ、ファーストフードや牛丼、ステーキを食べた方がいい?!
高齢者は現役世代の私達より、BMIが少し高いくらいの方が病気になりにくいそうです。
だからこそ一度に高カロリー・高タンパクが摂取できるファーストフードや牛丼、ステーキを食べた方がいいのだそうです。
なんだか不思議な感覚ですが、確かによくTVで見る元気な高齢者は、かなりの量のステーキを食べたりしていますよね。
歳をとってから、塩分を減らして、美味しくない物を食べたとしても、残りの寿命はさほど変わらないのだそうです。
塩分を気にしたり、BMIを気にすべきなのは、現役世代の私達の方だ、という事ですね。(あぁ、耳が痛い…)
まとめ
医療の現場にいらっしゃる看護師の皆さんにとっては、どう感じられましたか?
COCO子は、なんだかとても腑に落ちた、というか納得した部分が多く、心に響きました。最後まで充実した人生にできるかは、医学的な健康ではなく、精神的な健康、という事でしょうか。
まだまだ自分に置き換える事は難しいですが、
まずは、年末に帰省した時くらいは、両親に美味しい物をいっぱい食べさせてあげようと思います!